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第1章第1章では、経営戦略の概要を学ぶ。現代は、企業中心の社会になっており、企業が効率的・効果的な企業活動を行えるかどうかが、経済や社会、ひいてはわれわれの暮らしに大きな影響を与える。本テキストで学ぶ経営戦略は企業活動の一部であるが、今日では、その中核を成している。企業活動には、大きく“組織”と“戦略”という2つの側面がある。まず20世紀初頭のアメリカで、大規模な製造業を運営するための近代的な組織管理の方法が確立された。組織をいかに設計し、効率的に運営するかが、企業活動の中心的な課題になった。20世紀前半は組織の時代だった。やがて、1950年代後半、アメリカで市場が成熟化し、日本やドイツ企業との競争が激しくなると、市場や競合企業の変化に対応する必要が生じた。そして、企業がこうした経営環境の変化に対応するための活動として経営戦略という用語が使われるようになった。組織の時代から戦略の時代に変わった。今日、環境変化が激しさを増し、企業経営において経営戦略はさらに重要になってきている。そして、営利企業だけでなく、非営利組織や地域など、経営戦略の適用範囲も大きく広がっている。この章では、最初に、経営戦略の舞台となる企業という存在について確認する。続いて、企業経営全体の中で、経営戦略が経営理念・ビジョンとどういう関係にあるかを確認した上で、経営戦略の定義・要件や体系、発展の歴史について学ぶ。さらに経営戦略と社会的責任の関係にも触れ、最後は受講者1人ひとりが経営戦略を学ぶ意義についても考察する。この章では、細かい概念・用語に捉われることなく、経営戦略の全体像を大きくつかみ、第2章以降の学習につなげてほしい。11chapter 1 introduction
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