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3シーズとニーズ、ウォンツ、マーケティングを実践するためには、シーズ、ニーズ、ウォンツ、ディマンズを認識する必要がある。企業は、シーズによって市場を創造したり、ニーズを顕在化させたりすることが求められる。シーズとは種子を意味する言葉で、企業が持っている特別な技術、材料、サービスなどを指す。例えば、自社に何らかの特別な技術がある場合、それを利用して新しい商品やサービスができないだろうかとアイデアを練る。そして、そのアイデアをもとに、新商品や新サービスが生み出され、市場を創造し、顧客の需要を生み出していく。ニーズは、欠乏を感じている状態のことで、人間の性質の基本にあるものである。マーケティングを実践するうえで基礎となる最も重要な概念の1つで、企業は「こんなことをしたい」や「あれが足りずに困っている」などといった顧客のニーズを把握するように努め、マーケティング戦略を立てていくことが重要となる。シーズでは、市場を創造するとき、ニーズが明確に把握されていないことが多く、自社の強みを生かせるものから価値を生み出していく傾向がある。一方、ニーズは顧客の欠乏状態を満たそうという発想から始まる。シーズ志向型の企業と、ニーズ志向型の企業があるが、一般的には、新商品や新サービスを提供する場合、顧客ニーズを無視することができないため、ニーズ志向型のアプローチの方をとることが多い。ウォンツは、ニーズを具体化したもので、個人的な価値観や文化を背景にして形成される。例えば、食べ物に関するニーズは、日本であれば、米やみそ汁といったウォンツで表されることが多いであろうし、米国であれば、ホットドッグやハンバーガー、イタリアであればパスタという形で表されるのかもしれない。pointunit(1)シーズとニーズ(2)ウォンツとディマンズ18ディマンズ

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