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98 それからミーティングは、毎回選手が監督をテスト・再認識・再評価する機会でもあります。監督は何をするのか、何を言うのか。常に選手に見られているという緊張感を忘れずにやっています。 普通の会社でも全体会議ってすごく大事だと思いますよ。 一番良くないのは、「全体会議のない会社」 次に良くないのは、「会議はあるけど、トップの言葉がぶれる会社」 一番良いのは、「全体会議があり、毎回トップが同じことを言う会社」です。― サッカー以外のことをよく話します。 正直、選手は試合前の細かい指示なんて覚えていない。心に火をつける言葉は、そのタイミングで一番良い言葉で伝えなければなりません。例えば、2014年のリーグ戦で、ある節目の意味をもつ試合前のミーティングでは、言いたいことをすべて富士山への登山になぞらえて話しました(章末コラム参照)。 比喩を用いた説明は、聞く者の感性を育てます。いろいろなことへの感受性も豊かになると思うんです。例えば、チームメイトの致命的なミスが、一生懸命プレーした結果のミスであれば、チーム全員でそのミスを受け入れなければならない。そのミスした選手の気持ちを理解するには、個々の感受性がなければならない。他人の苦しい思いとか、自分が他人に迷惑をかけているとか……。感性の乏しい人間の集団ではこうした感受性は生まれてこない。だから話し方の工夫は大事です。― 今までに、何度か失敗したミーティングもあります。 2015年のリーグ戦2ndステージ第8節の川崎フロンターレ戦でした。いつもはしないことなんですが、相手のキックオフパターンとその対応方法を選手にしっかり教えたら、相手の違うパターンにまったく対応できず、大久保選手に開始1分もたたずにゴールを決められてしまった。一言「でも、相手が違う動きで来たときは自分たちで判断しろよ」と言っておかなかったのが失敗でした(笑)。やっぱり細かすぎる指示など出すものじゃないなと。 また、ある試合の前に、選手へのメッセージを1人ひとりメールで送って済ませたことがあったんですが、いつもと違うやり方が、悪い意味で試合前の準備に影響してしまい、良い結果につながりませんでした。目先を変えるのは良い緊張感を生みますが、(ミーティングなど)安易に変えたり省いたりしないほうがよいこともあるんだと思いましたね。
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