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た、われわれが自分のニーズに合ったモノを求めて、さまざまな店舗を回ったり情報収集をしたりする活動や、自分を商品として最も高く売ろうとする就職活動も、広義のマーケティングということができる。このように、われわれは意識しなくても、さまざまなマーケティング活動をしている。したがって、マーケティング発想をもつためには、日常、見たり聞いたり体験したりした感性を重視することが非常に大切である。「なぜ」「何を」「どうするか」という発想で、自分なりに意味づけを行うことが重要である。■2企業におけるマーケティング企業は存続・成長するために、利益を上げ続けなければならない。顧客が存在し、自社商品を購入してもらわなければならない。顧客が商品を購入するのは、商品を購入することによって自分のニーズが満たされると感じるときである。企業は、顧客を中心とした活動を展開することで、顧客満足の得られる商品を開発・提供することができる。そして、顧客に新たな価値や満足を与えることで、売上げや利益を上げることができる。いくら技術的に革新的な商品を開発したとしても、顧客ニーズをとらえた商品でなければ、利益に結びつけることはできない。また、つくってしまった商品を顧客のニーズに関係なく押し込み販売を行ったら、一時的に売上げを上げることはできても、顧客は販売された商品および企業に不信感を抱き、その企業から再び購入することはないであろう。以上のことから、企業におけるマーケティングとは、顧客に「価値や満足を確信してもらうことによって、購入してもらうしくみをつくること」、ということができる。そのためには顧客を十分に理解し、自社商品と適合させる活動が必要になる。言い換えればマーケティングとは、どうしたら顧客が自社商品を購入してくれるかを理解し、そのような心理状態を継続的につくり上げるためにはどうしたらよいかを考え、実行することである、ともいうことができる。4

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