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価格011▶ 図Ⅰ-1-2 あるモノ・サービスの価格が決まるメカニズム数量1 均衡価格均衡点均衡取引量供給曲線需要曲線巻頭言  経済って何だろう?点で「均衡価格」、数量の観点で「均衡取引量」とも呼ばれます。この均衡価格、均衡取引量は、変動することがあります。モノやサービスの人気は、価格の安さだけでは決まらないからです。人気は、時によって、場所によって、状況によって必ず変化するものです。 例えば夏場、野外イベント会場や花火会場では400〜500円もするかき氷が飛ぶように売れます。コンビニエンスストアで通年、100円のアイスを売っていても、人は高いかき氷を欲します。夏場は、冷たいモノへの人気が高まり、今すぐ食べたいという人も増えます。グラフ上では、夏場にかき氷の需要曲線が右側に移動します。 しかしいくら暑い夏でも、かき氷は1000円や2000円にはなりません。それは、人気についていこう、とかき氷の生産者が供給量を増やしたり、あるいは商機を見て新たな生産者が参入したりするからです。アイスの場合は比較的柔軟に大量生産ができるので、供給曲線の傾きが水平に近いと考えられます。よって、需要が増えても均衡での価格水準がほとんど変わらないことになります。これがいわゆる「需給バランス」なのです。 世の中には、供給量を安易に増やすことができないモノやサービスも存在します。例えば、ハンドメードの腕時計や台数限定のスポーツカー、世界的に著名な音楽アーティストのライブチケットなどです。これらは人気が高まるほど需要曲線が右側に移動しますが、供給曲線は一定のま

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