B650
14/17

この節のねらい QCDSMEリスクマネジメントには、日常業務における潜在的なリスクを想定し処理していく「平常時」のものと、自然災害や事件・事故などの異常事態に対応する「緊急時」のものがあり、それぞれに適切なリスク管理が求められます。 この節では、平常時におけるリスクマネジメントの実践と緊急時におけるリスクマネジメントの実践について、基本的なことを学びます。 マネジャーの業務とは、「人と組織のマネジメント」(第2部参照)と「業務のマネジメント」(第3部参照)です。マネジャーは、それらの業務を行いながら、そこに潜むリスクを想定し的確に処理していかなければなりません。このように日常業務を進めながら実施するリスクマネジメントは、いわば「平常時」におけるリスクマネジメントといえます。 業務のマネジメントを例にとって関連するリスクを挙げてみましょう。業務の現場における評価指標として、QCD、すなわち品質(Quality)、コスト(Cost)、納期(Delivery)がありますが、これにSME、すなわち職場の安全(Safety)、モラル(Moral)、環境(Environment)を加えて、QCDSMEという業務に最低限必要な管理項目を取り上げ、それぞれに関連するリスクを示したのが以下の図表です。 コストオーバー品質不具合納期遅延職場の安全社内不正ハラスメント自然災害マネジャーが実践すべき リスクマネジメント節 5

元のページ  ../index.html#14

このブックを見る