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(3) 完成したジョハリの窓を活用したコミュニケーション マネジャーは、完成したジョハリの窓を用いて自身について部下と話し合ってみるとよいでしょう。例えば、「秘密の領域」に挙げられた項目は部下にとっては意外に感じられるでしょう。マネジャーは、ことさらこれらの資質などを隠すつもりはなく、これまでの業務の中では偶々そのような資質・性格が表れなかっただけかもしれません。将来的に業務を進める中で発現することがあり得ることを部下が知ることはコミュニケーションにとって有用です。 また、「盲点の領域」は、部下が認識しているがマネジャー自身は意識していなかった資質・性格です。部下がそのように感じたきっかけとなるマネジャーの具体的な言動を聴くことができれば、マネジャーはそれを自覚し、部下とのコミュニケーションにおけるトラブルを防止することにつながります。 また、部下についても、同様のことを行い、部下の指導などに役立てるようにします。 1-3 自ら行うべき仕事を選別する マネジャーは、部下やチームのマネジメントに加えて自ら業務を実施することが多くなってきています。いわゆるプレイング・マネジャーです。現場に近いラインマネジャーであれば、その傾向は顕著でしょう。こうした中、マネジャーとしては、自身が行うべき仕事をいかに選別するかが重要です。 次の図表は、仕事のタイプを「重要度」と「緊急度」によって4つに大別したものです。とくに新任のマネジャーは、往々にして「②急ぎではないが重要な仕事」よりも「③重要ではないが急ぎの仕事」を優先してしまう傾向が見られます。重要な考え方として、「③重要ではないが急ぎの仕事」はなるべく部下に実施させ、自らそのような仕事に忙殺されることがないようにしなければなりません。 低 緊急度 高 ② ①④ ③ 低 重要度 高

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