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水溶性ビタミンが豊富なアスパラは茹でるより、湯にビタミンが溶け出す。程度の水を入れて蒸し焼ブロッコリーを茹でると、フライパンに大さじ1杯茹で汁はスープや味噌汁きにすると栄養素も逃さに使えば無駄がない。ず、うまみも凝縮される。脂溶性ビタミンが豊富なブロッコリーは水溶性とにんじんは、ジュースに脂溶性両方のビタミンがするなら乳脂肪を含むヨ豊富な野菜。オイリーなーグルトや牛乳を入れるマヨネーズやドレッシンのが吸収率を上げるコツ。グで食べたほうが効果的。ビタミンB1ビタミンB2ビタミンEスが優秀です。ミキサーで野菜の細胞壁が破壊されますからね」同じように細胞壁がきれいに破壊され、しかも応用範囲が広いと佐藤さんが推奨するのは、野菜の冷凍保存だ。「野菜の成分の約9割は水です。水が凍ると体積が増えるので、野菜を冷凍すると細胞壁が自然に壊れるんです。しかも冷凍庫に入れておけば冷蔵庫よりも栄養素が損なわれない。ただし、半年も冷凍しておくと、味も栄養価も落ちるので、短期間に使ったほうが良いでしょう。野菜を食べやすい大きさにカットして冷凍保存しておくと、すごく使い勝手がいいですね。煮込まなくてもすぐに柔らかくなりますから」細胞壁が壊れた冷凍野菜を使って、手早く味噌汁を作るのが“佐藤流味噌水に溶け出した栄養素もムダにしない。油と一緒に摂ると栄養吸収率が良くなる。汁術”だ。野菜を茹でたあとの汁があればそれも有効活用して、冷凍野菜を解凍せずに投入し、湯が沸いてきたら味噌を溶かして出来上がり。5分ぐらいでささっと作れるので、佐藤家の食卓には毎朝野菜たっぷり具だくさんの味噌汁が並ぶそう。「うちの冷凍庫にはジッパー付きのビニール袋に入れた野菜がたくさん入っビタミンには水に溶ける水溶性、油に溶ける脂溶性の2種類がある。効率よく吸収するにはそれぞれの性質に適した調理をし、他の食材と組み合わせて上手に食べることが決め手になる。「両方の特性を同時に活かす調理法は野菜炒めですね。脂溶性ビタミンは油と一緒に摂ることで吸収率が高まるし、水を使わないから水溶性ビタミンの溶出も防げます。炒めていると野菜の水分が出てきますが、乾燥春雨を少し入れて吸わせると全部の栄養を無駄なく摂れていいんです」(佐藤さん)水溶性ビタミンには水を使わない調理がベストだが、茹でる場合でも茹で汁をスープに使ったり、少量の水で蒸し焼きにすれば、ビタミンの損失をある程度防ぐことができる。一方、脂溶性ビタミンは油に溶け込んでいなければ基本的に吸収されないため、油脂と一緒にとることがカギとています。大根の輪切り、もやし、キャベツの硬い外葉や芯を刻んだもの、大根の皮も刻んで入れています。それからエノキ、シメジなどのキノコ類。キノコは細胞壁が硬いので、冷凍して細胞壁を壊すにはうってつけです」ただし解凍すると酵素が働きだして、ビタミンを損なうことも。冷凍庫から出したら即加熱することがポイントだ。なる。たとえばホウレン草のお浸しはかつお節に醤油ではなく、胡麻やピーナッツなど脂肪分が高いもので和えるほうがはるかに吸収率を上げるのだ。「にんじんなどの緑黄色野菜に豊富なβカロテン(プロビタミンA)も油と一緒に摂ると、吸収率がぐんと高まることが確かめられています」にんじんジュースに小さじ1杯の油を垂らせば栄養素の吸収が格段によくなるし、ヨーグルトや牛乳を混ぜても乳脂肪が吸収を助けることに。また、脂溶性ビタミンの吸収に好影響を及ぼすのが油脂の乳化現象。「牛乳、ヨーグルト、マヨネーズなどに含まれる油脂分は乳化によって無数の小さな粒になって散らばっています。だから脂溶性ビタミンと接しやすくなって、吸収率を高めるんです」ブロッコリーにマヨネーズなど、食品の組み合わせが重要だ。葉酸ビタミンAビタミンKビタミンC水溶性と脂溶性、2つのビタミンの特性を知って、食材をコラボする。・細胞の再生を促して皮膚や 粘膜の健康・維持に役立つ。・目の網膜にある光の明暗を感じる 色素の生成促進により、 暗所での視力の維持に役立つ。多く含む野菜の例:モロヘイヤ、にんじん、春菊、西洋カボチャ、ホウレン草、ニラ・出血時の血液凝固の促進をする。・カルシウムの骨への沈着を促す働きから 骨粗鬆症の治療薬に利用される。多く含む野菜の例:モロヘイヤ、ツルムラサキ、ホウレン草、春菊、菜の花、小松菜、ニラ、カブの葉、ブロッコリー、サニーレタス、リーフレタス、白菜・抗酸化作用により血管や細胞、皮膚など の老化(酸化)を防ぎ、老化の進行抑制、 動脈硬化や心臓病の予防に役立つ。多く含む野菜の例:モロヘイヤ、西洋カボチャ、赤ピーマン・抗酸化作用を示し、動脈硬化やがん、 老人性白内障などを予防。・コラーゲンの合成に必須。血管や皮膚、粘膜、 骨の健康・維持を助け、免疫増強に役立つ。多く含む野菜の例:赤ピーマン、菜の花、ブロッコリー、芽キャベツ、ピーマン、モロヘイヤ、ゴーヤ・赤血球の形成に必要。DNAの合成に関わり、 不足すると悪性の貧血を引き起こすことも。多く含む野菜の例:モロヘイヤ、ホウレン草、菜の花、春菊、とうもろこし、芽キャベツ、水菜(京菜)、オクラ・ご飯やパン、砂糖など炭水化物からの エネルギー産生に必要。 摂取不足は疲労、気力減退の原因になる。 皮膚や粘膜の健康・維持に役立つ。多く含む野菜の例:エノキダケ、ピーナッツ・炭水化物、脂質、タンパク質の代謝に 関わり、皮膚、毛髪、爪の健康や成長の 促進に欠かせない。不足すると口内炎、 皮膚炎などを引き起こす。多く含む野菜の例:モロヘイヤ、マイタケ3脂溶性と水溶性のビタミンと野菜、作用。水溶性脂溶性

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