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ここで学ぶこと第3節発問のスキル42メンバーが納得して仕事を引き受けたら、その仕事を遂行するのはメンバーの責任です。メンバーが自分の力で目標を達成できるように、コーチは発問のスキルを活用してメンバーを支援します。発問のスキルは、メンバーの気づきを広げる上で欠かせないコミュニケーションスキルです。ますか。主な対応として、次の3つが考えられます。①「こうした方がいいですよ」と解決策をアドバイスする②「自分で考えて」と言って、メンバー自身に考えさせる③「あなたはどうしたいの?」と問いかける①の対応は、「メンバーの主体性を引き出す」というコーチングの基本スタンスから外れているので適切とはいえません。第1節でも触れたように、すぐに解決策をアドバイスしたのでは、いつまでたっても自分の頭で考えようとしない指示待ち人間を育ててしまいます。では、②はどうでしょうか。自分なりに十分考えて、それでも分からないから相談に行ったのに、コーチから「自分で考えて」と言われて素直に考えられるでしょうか。「考えて」と言われて素直に考えるメンバーもいるかもしれませんが、全てのメンバーがそうならないことは、これまでの自分の経験からも分かるはずです。従って、この状況で「自分で考えて」と言うのは、メンバーに考えることを促すことにはならないのです。本当にメンバーに考えてほしいのなら、③のように「あなたはどうしたいの?」と問いかける方が効果的です。節1 「自分で考えて」は適切な対応か皆さんはメンバーから相談を受けたときに、どのように対応してい

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