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第3章コーチングの基本スキルと実践プロセス(3)発問と別の対応3 発問の狙い発問は次のような効果を導き出すことを狙いとしています。(1)メンバーが自ら考えることを促進するただし、全ての状況に発問が適用できるわけではありません。次の場合には別の対応を考えるべきです。①緊急性が高い場合メンバーからの話の内容が緊急事態である場合は、速やかな対応が求められます。そうした場面で、メンバーの話に対して発問を繰り返していたのでは対応が遅れてしまいますから、発問ではなく指示・命令を優先します。②メンバーの発達レベル(成熟度)が低い場合メンバーの発達レベルが低い(意欲はあるが、能力が低い:第2章第2節で挙げたD1レベル)メンバーに対しては、発問する前に「教える」ことが必要です。教える前に発問してもメンバーはどう考えたらよいのか、知識が乏しいために分からなくなってしまうので、発問の効果は期待できないでしょう。また、多くの人は自分がやれているという実感がない状態では意欲を継続させるのは難しいため、基本的な知識やスキルが身につくまでは「教える」ことが必要です。基本をマスターしたら徐々に発問へと移行させていきます。コーチが指示・命令だけを与え続けていると、メンバーは考える機会を失ってしまいます。「こうしなさい」と言うのではなく、「あなたはどうしたいのですか?」「あなたはどうすればいいと思いますか?」などと問いかけることによって、メンバーは考えるきっかけを得ることができます。そうして、メンバー自身の力で答えを導き出すことができたときに気づきを広げることができるのです。45

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