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48漫画を読むとき、先に絵を見るか、登場人物の会話を読むか?あなたは、どちらによってその漫画をより深く理解するでしょうか。そんなことはこれまで気に留めていなかった人が多いでしょうから、自分でもよくわからないかもしれません。ところが、MRIで脳の枝ぶりのバランスを見れば一目瞭然です。例えば、後頭部にある視覚系脳番地の枝ぶりを見てみると、右脳の視覚系と、左脳の視覚系で、枝ぶりの発達のバランスが一人ひとり違うからです。ある人は、右脳と左脳の枝ぶりがバランスよく伸びている視覚系脳番地をしています。このような視覚系のタイプは、言葉の情報と、絵のような非言語情報の両方から、バランスよく情報を得て分析するので、マンガを見ても絵と会話の両方を同じくらい見るでしょう。また仕事においても、書類だけでなく自分で現場を見て判断します。ところが現代人に多いのは、右脳の枝ぶりが伸びておらず、左脳の枝ぶりだけが発達しているタイプです。このような視覚系のタイプは、読書や書類のチェックが得意な秀才に多い傾向があります。学校の成績も平均以上だったでしょう。というのは、ほとんどのテストの成績は、言語能力がものをいうからです。ところが、こういったタイプは、言葉でないと物事の理解があまり進まない人でもあります。つまり漫画も絵よりも主に文章を読んで理解するタイプです。仕事でも、現場よりも、書類や会議を優先する傾向があるかもしれません。このように、育ててきた脳の枝ぶりの違いによって、発揮される能力が異なるのです。コラム2脳にも個性がある

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