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5第4  部災害時に即応する防災技術第4節 災害発生直後の安全確保と避難行動第3章  被害軽減に貢献する防災・介助263するよう心がけましょう。 土砂災害の前兆現象は、地割れ、電柱や木が傾く、落石、木がさける音やきな臭■■い匂■■いがする、側■■溝■■を石がごろごろと転がる音がする、にごった水が土中からわき出す、池や井戸の水が急に減るもしくはにごる、渓流の水位が急激に下がるなどです。このような現象を観測したら、ただちに避難行動を開始しましょう。近所で危険に気づいていない家にも声をかけ、集団で避難するようにしましょう。作業小屋や農地を見に行くなどの単独行動は危険です。 避難途中は、沢や河川に近づくのを避け、河川から垂直の方向に移動して安全な高台に行きましょう。沢沿いの道は土石流の流路となることがあります。※土石流危険渓流…  土石流が発生して人家や学校などの公共施設に被害をもたらす危険性がある渓流。国の定める調査要領にもとづいて判定される。※急傾斜地崩壊危険箇所…  傾斜角が30度以上、高さが5m以上の急傾斜地のうち、がけ崩れにより人家や公共施設などに被害をおよぼすおそれのある箇所。[2]土砂災害時の避難支援 土砂災害時の避難は、降雨中にぬかるんだ道を避難行動要支援者を連れて移動することになり、非常に困難です。降雨が本格化する前に、大事をとって自主避難するのが唯一の現実的対応となります。6[1]火災時の避難の注意点 火災を発見したら、まずは消火器などで初期消火を行います。火が小さい間に消し止められず、天井に火が届いた時点で、消防への通報と避難を開始します。不特定多数集合施設(デパート・雑居ビル)では、非常ベルや館内アナウンスを頼りに避難を行います。 火がまわらないうちに逃げることが重要なので、大きな持ち物を捨て、避難標識に従って階段を降ります。煙の中を逃げる場合は、有毒ガスや熱によって呼吸器系がダメージを受けないよう、ぬれタオルやハンカチで口をおおい、できるだけ姿勢を低くして移動します。 炎に囲まれた場合は、頭から水をかぶり、ぬれた上着やテーブルクロス・シーツで1015202530火災時の避難

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