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1 いつどこで災害にあうかはわかりません。避難誘導の際は周囲に避難行動要支援者がいるかどうかを確認します。もし避難行動要支援者がいた場合は、状況の確認をします。どのような介助が必要なのかは、人それぞれ違います。障がいがあるのはどこなのか、程度はどのくらいなのかを確認し、介助方法をたずねます。負傷していないか、自力で歩くことができるか、非常時の持ち出し物を自分で持つことができるかなども確認します。自力歩行できない場合は、介助に複数の人間が必要になることもあります。 また、「逃げ遅れる」という恐怖から精神的にも動揺が激しい場合もありますので、なるべく口調を穏やかにし、はげましながら誘導します。[1]肢体(特に下肢)に障がいのある人の介助 下肢の障がいは様々です。足腰が弱くなり歩行そのものがゆっくりで長い距離を歩けない人、股関節に障がいがある人、片まひのある人、体幹に障がいがあり肢体になんらかの障がいがある人、また補助用具も様々で杖(1本の場合も2本の場合もあります)を使用して歩く人、歩行器を使用する人、足首やひざに補助具を装着している人、車いすを使用して移動する人などです。 その人の状態と状況に応じて様々な介助が必要です。手をつなぐ、腕につかまってもらう方法でもよいでしょう。 ただ車いす使用者の介助には配慮します。車いすごと避難ができれば問題ありませんが、難しい場合は人だけを搬送します。身体の状況によって搬送方法を考えます。可能ならば他の人が車いすを運び、避難先で使用してもらいます。 一刻を争うような緊急時には、車いす使用者でなくても搬送が必要になります。[2]聴覚に障がいのある人の介助 聴覚障がいは、見た目ではわかりにくい障がいなので気がつきにくいですが、一人で不安そうにしていたり身振りなどで助けを求めている場合は、すぐに正面にまわり、介助の意思表示をします。 音声での情報収集が困難なので、音声情報があったら伝え、周囲の人の会話などもできれば伝えます。非常時に口話を行うと間違って伝わる場合もあるので、なるべく第  節246510152025災害時の避難支援避難支援時の介助方法

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