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防災介助士に必要な防災の視点5第2部  第5章  避難行動要支援者への支援第2節 災害時の避難支援47筆談をします。筆記用具がなければ、携帯電話などの画面を使用する、相手のてのひらに一文字ずつ書く、時には地面などに書いても伝わります。手話を使用する人には手話でのコミュニケーションが最適なので、手話ができれば大いに使用しましょう。緊急を要する場合は命を守ることを最優先にし、身振り手振りなどで伝えながら後ろからついてきてもらいます。 聴覚障がい者は視覚情報を主にしていますので、顔を見せて表情で安心感を伝えるようにします。アイコンタクトをまめにとり、不安な気持ちを取りのぞくようにしましょう。[3]視覚に障がいのある人の介助 視覚障がい者は単独での避難は難しいので見かけたらすぐに介助を申し出ます。白杖を使用していたり盲導犬を連れていたとしても介助が必要です。 視覚での情報収集が困難なので、周囲の状況をなるべく具体的に伝えます。避難誘導は基本的に手引きで行いますが、周囲の状況が悪く、障害物が多くて緊急を要する場合は搬送します。 また、障害物は地面だけではなく上部の空間にも存在します。特に顔などの頭部をぶつけないように気をつけます。視覚障がい者にも片手を顔の前に出してもらい、カバーできるようにします。視覚障がい者はまわりの様子を見て確認できないため、その恐怖感ははかりしれないものです。できる限り見たものを口頭で伝え、声かけをまめにし、不安感を取りのぞくようにしましょう。2 避難行動要支援者が、一般の避難所で生活する際に気をつけるべきポイントを以下にあげます。避難所に着いた時点で、避難行動要支援者であることを地方自治体の職員に伝えておくことも重要です。 また、一人で避難したのか、いつも一緒にいる家族と避難したのかでは対応も変わります。状況を把握してその人に合った支援ができるようにしましょう。図2−5−3 頭部を守る姿勢1015202530避難行動要支援者の避難生活支援

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