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味が複雑味がシンプル146香りが高い香りが低いじゅくしゅじゅんしゅ香りの高いタイプ軽快でなめらかなタイプコクのあるタイプ日本酒の香味 「薫酒 香りの高いタイプ」は、吟醸酵母の開発が進んだ1980〜1990年ごろから本格的にリリースされ始め、一躍人気となり、いわゆる「吟醸酒ブーム」を起こした。このタイプが登場したことで、日本酒をワイングラスで飲むようになったり、フレンチやイタリアンと組み合わせるようになったりと日本酒の飲用シーンを多様化させ、さらにこれまで日本酒を飲まなかった若年層、女性層のから支持を得るようになったとともに、現在の海外における日本酒ブームを牽引している。 また、このタイプを製造するには高価な原料と高度な技術が必要となり、他のタイプと比較しても高額なものが多くなる。くんしゅ薫酒そうしゅ(1)香味特性 果実などに例えられる華やか、またはフルーティーな香りが特徴。比較的軽快かつ清涼な味わいの商品が多い。その他、スムーズな飲み口の商品、柔らかな甘味を持つ商品が見られる。 ただし、近年は、濃醇な味わい(特に甘味と酸味が明確)の薫酒も登場している。(2) 該当する日本酒など 吟醸香と呼ばれる、華やかまたはフルーティーな香りを生成する吟醸酵母を使用した日本酒が主に該当する(吟醸香の発現を高めるために、高精白米を使用したり、低温で発酵させることが多い)。 特定名称酒では「純米大吟醸酒」「大吟醸」「純米吟醸酒」「吟醸酒」など、吟醸表記のものに多く見られるが、近年では「純米酒」「特別純米酒」表記でも吟醸酵母を使用した商品があり、これらが薫酒に該当する場合がある。さらに「新酒」の場合、吟醸酵母を使用していなくても、華やかまたはフルーティーな香りに感じられることがある。熟酒熟成タイプ醇酒爽酒1 薫酒 香りの高いタイプの特徴ここでは、「薫酒 香りの高いタイプの特徴」と題し、「香味特性」「該当する日本酒」などについて解説する。
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