C160
8/10
同じ香味特性を持つなら、商品②より商品①、商品④より商品③の方が適正価格、またはコストパフォーマンスに優れるといえる。しかし、香味特性の異なる商品①と商品③を比較して、どちらが適正価格、またはコストパフォーマンスに優れるかは単純に判断できない。169720㎖1,000円720㎖720㎖2,000円720㎖ テイスティングした日本酒の適正価格(品質と価格のバランス)を見極める。これはコストパフォーマンスとも呼ばれる。高品質な日本酒でも、価格と釣り合いが取れていない場合は商材として評価されない。逆に、さほど品質の高くない日本酒でも、価格との釣り合いが取れていれば商材として評価されることがある(図表8)。 適正価値を見極めるに当たっては、試飲会などでさまざまな日本酒の比較テイスティングを繰り返し、同様の香味特性を持つ日本酒の価格を比較することで、いわゆる“選球眼”的な能力が養われていくだろう。図表8:適正価格(コストパフォーマンス)の考え方適正価格香味特性が異なる適正価格同じ香味特性同じ香味特性10,000円Ⅵ テイスティング 4 適正価格(品質と価格のバランス)の見極め ポイント適正価格(品質と価格のバランス)を見極めることも唎酒師の重要な仕事となる。爽酒爽酒商品①薫酒薫酒商品③爽酒爽酒商品②薫酒薫酒商品④20,000円4 適正価格(品質と価格のバランス)の見極めここでは、「適正価格(品質と価格のバランス)の見極め」と題し、その考え方や捉え方について解説する。
元のページ
../index.html#8