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5歳10152025303540455055606570758085は「寝だめ」という言葉のように〝貯金〟することはできない。睡眠不足というのは〝借金〟であり、寝だめしていると思っていたのは、実は睡眠不足で膨らんだ借金を返済しているだけなのだ。8~9㌻図を使って、寝だめができない理由を説明しよう。われわれの脳内には、起きている間に「睡眠負債」が蓄積されていく。睡眠の借金ということだ。眠るとそれは減少し、睡眠が十分であれば、睡眠負債は翌日に持ち越されない。ところが睡眠不足になると、睡眠負債が翌日に持ち越された上に、さらに蓄積されていくため、負債はどんどん膨らみ、ちょっと長めに眠っただけでは返済し切れなくなってしまう。われわれが寝だめと考えている行為では、たまった睡眠負債=借金を減らすことはできるが、起きている間に蓄積する睡眠負債を、貯金を取り崩すような形で減らすことはできないのだ。 10㌻で詳述するように、睡眠負債が膨らむと、日中のパフォーマンスが低下するだけでなく、命に関わる病気を引き起こすリスクも高まる。甘く見てはいけない。毎晩「バタンキュー」で眠れるから睡眠に全く問題はない。自慢げにそう話す人がいるが、実は要注意だ。「通常は寝床に入ってから10~15分くらいでまどろんでいく。バタンキューで眠れるというのは潜在的な睡眠不足の可能性が高い。休日に、普段より3時間くらい長く眠れるという人も、睡眠負債が蓄積している証拠で、危険なサイン」と前出の医師は警告する。こうした潜在的睡眠不足を抱えている人は、往々にして自覚症状が少ない。それ故に、自分ではある程度眠れていると思い込んでおり、何の対策も取らずに放置してしまう。その結果、自覚できるような睡眠不足の症状が出てくるころには、かなり深刻な事態になってしまっていることが多い。睡眠は「体内時計」によって強力に制御されている。脳の視交叉上核という部分にマスタークロック(親時計)があり、それが全身しているのだ。ところが、この体内時計の周期は地球の自転周期である24時間ぴったりではない。近年の研究によって、日本人なら平均で24・2時間程度であることが分かってきている。ただ、睡眠時間と同じく体内時計の周期にも個人差があり、に分布している。平均的な日本人の場合、体内時計の周期が24時間よりも長いため、放っておくと毎日数分ずつ実際の時間から後ずれして、就寝時間が遅くなってしまうことになる。そこで必要になるのが、毎朝の体内時計のリセット。ここで大きな役割を果たすのがメラトニンというホルモンだ(詳細は8~9㌻02468 58.918.717.747.447.146.856.606.466.346.346.356.206.055.905.765.525.3010(時間)*三島和夫・国立精神・神経医療研究センター部長作成出所:Ohayon MM, Meta-analysis of quantitative sleep parameters from childhood to old age in healthy individu-als: developing normative sleep values across the human lifespan. Sleep. 2004年齢ごとの平均睡眠時間新常識3寝潜可つ在能き的性がが睡良高眠過い不ぎ足るののは20代は7時間、60代は6時間程度新常識4の7/1号 P33 イラストレーターCS5 細オーバープリント済み 岩崎24毎体胞に朝時内あリ間時るセ「よ計末ッりの梢ト周長時が計い期必」たはを要め管理24時間弱~25・5時間くらいの幅
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