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ノンレム睡眠図参照)。メラトニンには眠りを誘う作用があり、光を感知すると分泌が止まり、暗くなると分泌が増える。朝になると目が覚めて夜になると眠くなる睡眠のリズムは、メラトニンによってつくられているのだ。脳にあるマスタークロックは、朝の光を浴びるとメラトニンの分泌を止める。すると、実際の時間から後ずれしていた分だけ体内時計が進み、そこから新しい1日のリズムを刻み始める。メラトニンは起床から約16時間後に再び分泌され、眠気を誘うようになっている。つまり、朝起きて光を浴びる時間によって、夜眠くなる時間も決まってくるということだ。睡眠のゴールデンタイムは22時から2時──。この通説の根拠は、この時間帯に眠らないと成長ホルモンが分泌されないからというものだったが、近年の研究によって、この通説は事実ではないことが明らかになっている。成長ホルモンの分泌は、睡眠の時間帯ではなく、睡眠の深さによって決まるのである。何時に寝たとしても、眠り始めの最も睡眠の深い時間に成長ホルモンの分泌が増えることが分かっている。下図の睡眠サイクルで見ると、眠り始めの最初のノンレム睡眠の間、約90分間が新たなゴールデンタイムということになる。成長ホルモンというと、成長を促進するものというイメージが強いが、実は他にも幾つか重要な役割を担っている。まず、体組織を修復して再生し、体の疲れを回復させる機能だ。長時間眠っているのに体の疲れが取れないという人は、睡眠が浅く成長ホルモンの分泌が十分ではない可能性がある。もう一つ重要な役割として挙げられるのが代謝作用だ。体内に取り込んだ脂肪や糖分、タンパク質などをエネルギーに変えてくれる。ると肥満になるのは、不眠によって成長ホルモンの分泌が減少し、代謝が減るからだと考えられる。睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠がある。眠りにつくと、初めに浅いノンレム睡眠が現れ、時間とともに眠りがだんだんと深くなり、深い睡眠状態がしばらく続く。その後、再び浅いノンレム睡眠状態になり、レム睡眠へと移る。この最初のレム睡眠が現れるまでの時間はおよそ90分といわれている。  90分サイクルで睡眠を取ると、起きる時間が眠りの浅いレム睡眠の状態に当たるためスッキリ起きやすいといわれる。だが、実は90分というのは平均値で個人差があり、当てはまらない人もいる。また、レム睡眠は体を休める睡眠、ノンレム睡眠は脳を休める睡眠だというのが通説だったが、近年の研究でこれが覆されつつある。「ノンレム睡眠時でも、脳は覚醒時の8割程度のエネルギーを消費している。どんな作業を行っているかは解明されていないが、休んでいるわけではない」睡眠の世界トップレベルの研究機関に所属する教授は、意外な事実を明かす。はま弛しかた緩んし、「レてムお睡り眠確時かはに休、体んので筋い肉るが、脳は覚醒時以上のエネルギーを消費しており、非常に活発に動いている」。すなわち、脳は四六時中動き続けているのである。0時間1だんだん浅く(睡眠深度)覚醒レム睡眠1234一晩の睡眠のリズム             23456786新常識6ノ深脳ンいは眠レ動ムりき睡と続い眠けわのてれ最いる中るも新常識5ゴ眠成ーり長ル始ホデめルンのモタ3ンイ時分ム間泌はの11㌻で説明するように、不眠になレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返す

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