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リスク倍率BMI8~9時間7~8時間6~7時間■40~49歳■70歳以上■20~29歳■50~59歳空腹時血糖高値の割合CES-Dうつ病スケールの平均値8~9時間7~8時間6~7時間9~10時間8~9時間未満6~7時間7~8時間未満未満睡眠時間5~6時間未満086420 日中の眠さは無呼吸症候群の可能性も疑おう「睡眠時間を削って活動(カロリー消費)しているのになぜ?」と疑問に思うかもしれないが、不眠は肥満の原因にもなる。経験的にも、寝不足のときほどおなかがすいて、スナック菓子など高カロリー食品を求めたことはないだろうか。こうした現象が実験で裏付けられている。病気の危険因子である肥満を避けるべきなのはもちろんであり、そのためにも睡眠は侮れない。血糖値の高い状態が続くのが糖尿病だが、血糖値を下げるホルモンであるインスリンの分泌や働きが低下することが背景にある。睡眠不足だとこのインスリンの働きが悪くなることが分かっている。既に糖尿病を患っている人が睡眠不足になると、血糖値のコントロールに悪影響を及ぼす。不眠はうつ病の前触れとしても、睡眠や精神医学界で注目されている。別の調査では初めてうつ病を発症した人の約40%、再発した人の約60%に不眠症状が先に見られたことが分かっている。れている。東北大学の研究では、過去1年間の平均睡眠時間が6時間以下の人は7時間の人と比べて乳がんの発症リスクが約1・6倍だということが判明した。前立腺がんの発症リスクも7~8時間の人と比べて約1・3倍になることも分かっている。米ペンシルベニア大学などの研究では、睡眠不足のマウスは注意が25%減少したという。力睡がや7/1号 P43 イラストレーターCS5 オーバープリント済み 岩崎眠ん認不や知トレス│データ足認機──────は知能トレス│トレス病症に気の関のリ連因スす出所:Kaneita Y et al. J Clin Psychiatry 2006;67(2):196-203.子クるとも神な報経っ告細てさ胞危険だ。だが、上の四つのグラフを見て分かるように、睡眠を取り過ぎている人もリスクを抱えることに注意してほしい。ここまで不眠のリスクを述べてきたが、「睡眠時間はしっかり確保しているのに、どうも昼間眠たいなあ」なんていう人は、睡眠時無呼吸症候群を疑った方がいい。文字通り睡眠中に呼吸が止まってしまう恐ろしい病気だ。主な原因は肥満で、中年太りの男性は要チェックだ。喉の周辺に肉が付いて気道が狭くなるとあおむけに寝たときに重力で気道が落ち込み、呼吸が止まる。その都度、脳が覚醒して呼吸指令を出し、また深い眠りに入るということを繰り返す。結果として、熟睡できず睡眠の質が落ちるのだ。この病気は疲れが残ったり眠くなったりするだけでなく、心臓や血管に過度の負担をかけることから、高血圧症、糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞のリスクが高くなる。自分ではなかなか気付きにくい病気なので、13㌻の自己診断表でその兆候がないかどうかチェックしてほしい。3時間4時間5時間6時間7時間8時間9時間10時間睡眠時間出所:Kripke DF. Mortality associated with sleep duration and insomnia. Arch Gen Psychiatry. 20025時間未満未満10時間以上未満6時間未満6時間未満未満基準未満睡眠時間未満9時間以上9時間以上未満睡眠時間未満11(倍)2.01.51.00.5*Gottlieb DJ. et al.:Sleep 29;1009-14, 2006より改変(%)10出所:Nakajima H. et al. : Sleep Med, 9 : 745-752, 2008(㎏/㎡)272625242422201816141210出所:Kaneita Y.et al. J Clin Psychiatry 2006;67(2):196-203.肥満との関係抑うつとの関係■30~39歳■60~69歳高血圧症罹患率との関係糖尿病との関係侮れない不眠の病気リスク
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